話し出したらキリがないよ。
Don't get me started.
その話をし出したら興奮して話が止まらないような内容を振られて
「その話をし出したら話が止まらないからその話を私に振らないで」
という意味のフレーズです。
ポジティブに使うこともあるけれど、嫌なことに対して使うことが多い。
たとえば、旅で美味しい物をいっぱい食べて帰ってきた人が
「あっちの食べ物はどうだった?」と聞かれて
Don’t get me started.
(その話をし出したら永遠に話しちゃう)
といい意味で使ったり、
又は、頼りない上司で苦労している人が
「その上司で大変でしょう?」と振られて
Don’t get me started.
(その愚痴を始めちゃうとキリがないよ)
と悪い意味で使ったりします。
本当によく聞くフレーズですね。
英語では「start」と全く同じ意味で「get started」という表現もよく使います。
文法的には受動態になってしまうはずですが、受け身の意味はなくて
「start」と同じ意味の別の言い方に過ぎないのです。
たとえば
Let’s start.
(始めよう)
Let’s get started.
(始めよう)(ニュアンス的には”さっそく始めよう”)
「get started」が「スタートする」だとしたら、
その間に「me」が入った「get me started」は「私をスタートさせる」というような意味になります。
形容詞(又は副詞)では一般的な使い方ですが、間に人を入れて「する」を「させる」に変えます。
たとえば
get up
(起きる)
get 人 up
(起こす)
get angry
(怒る)
get 人 angry
(怒らせる)
get sick
(病気になる)
get 人 sick
(病気にさせる)
get used to it
(慣れる)
get 人 used to it
(慣れさせる)
それと同じ感覚で、
get started
(始める)
get 人 started
(始めさせる)
というような感じです。結構不思議な感じですが、英語ではよく使う表現ですね。
そして、文法的には同じ意味のはずの「Don’t start me.」とは絶対に言わなくて、必ず
「Don’t get me started.」ですね。