傷ついた人が人を傷つける。
Hurt people hurt people.
これは興味深い英語の決まり文句です。
同じ2つの単語が繰り返されていて不思議な感じですけど、
「SVO」で考えると分かります:
・主語は「Hurt people(傷ついた人)
・動詞は2つ目の「hurt(傷つける)
・目的語は2つ目の「people」
❶ 「痛い」は「hurt」、「痛める」は「hurt ~」
・「目的語」がないと「痛い」「痛む」という意味です。
It hurts.
(痛い)
My back hurts.
(腰が痛い)
・「目的語」を続けると「痛める」「痛めつける」
I hurt my back.
(腰を痛めた)
You’re hurting me.
(痛いからやめてよ)
・「心を傷つける」も「hurt ~」を使います。
You hurt me.
(あなたは私を傷つけた)
I didn’t mean to hurt you.
(君を傷つけるつもりはなかった)
❷ 「受け身」にすると「怪我する」「傷つく」
「される」という意味の「受け身」の言い方は
・be + 過去分詞
・get + 過去分詞
ですけど、
「hurt」は「hurt / hurt / hurt」と過去形も過去分詞も「hurt」なので、
・be hurt
・get hurt
になります。
たとえば
10 people were hurt in the accident.
(その事故で10人が怪我を負いました)
Don’t get hurt.
(怪我しないでね)
I’m hurt.
(傷ついた)
I’ve been hurt too many times.
(これまでに色々と傷つけられすぎたよ)
❸ 「受け身」の意味を持つ「過去分詞」を形容詞のように使う
「形容詞」は名詞の前に入れることができるけど、「過去分詞」も同じように使えます。
たとえば
a big house
(大きな家)
a stolen car
(盗まれた車)
今回のフレーズの主語である「Hurt people」の「Hurt」も過去分詞で、
「傷つけられた人」「傷ついている人」のような受け身の意味ですが、
原型も過去分詞も同じ「hurt」なので、
Hurt people hurt people.
と同じ2つの単語が繰り返されている感じになります。
❹ 同じような感じの決まり文句は他にもあります
たとえば
A man’s gotta do what man’s gotta do.
(男はやらなきゃいけないときはやらなきゃいけない)
Common sense isn’t common.
(常識のある人は少ない)